2008年1月26日土曜日

ケース面接の様子

さて、この間「お題」にしていたケース面接に関して簡単に僕の例をご紹介します。


① 地元West Lebanonで自動洗車機のビジネスをやる場合一日何台の需要が必要か?その台数は現実的か、それをどのように分析するか?



ミニケースだったのでStructureを書く時間はなく、いきなり「一番に何が知りたいですか?」と質問されました。とりあえず全体像を描く必要があるので、「需要の把握が必要なので、そもそものマーケットである車の数、洗車する顧客の数を推定したい。その後、洗車機のコスト、ランニングコスト(労働者・水や洗剤)、固定費(宣伝費等)を把握したい。後は競合となるガソリンスタンドでの洗車サービス価格が分かっていれば、同じかやや低い価格を設定することでこのビジネスの収益構造がクリアになると思います」と(こんなにきちっと話せてないですが)回答。


その後幾つか数字を与えられ、損益分岐点の計算をさせられました。


与件は

- 労働者(管理人)の給料 $150K
- 設備償却費       $200K
- Running cost     $2/台
- 車一台あたりの価格   $10/台
- 年間稼動日数      300日


これをはじくと、年間4万台、1日133台というのが損益分岐台数になります。



その後はこんな感じでした。


「133台は現実的だと思う?」


「直感的にはかなり高いハードルだと思います。一日12時間稼動したとしても時間あたり10台以上で、仮に一台の洗車に10分かかるとしたら既にこの数字は達成不可能です。」


「OK、洗車は2分で終わるので物理的には達成出来るとしたらどうする?」


「もう少し需要を見究める必要があると思います。」


「どうやって?」


「誰が洗車に来るかによってセグメントします。具体的には通勤に使うビジネスマンと昼間ショッピング等でWest Lebanonに来る主婦層に分け、洗車の頻度を考えることでマーケットを把握したいと思います。」


「例えばビジネスマンっていつ頃に洗車すると思う?」


「通勤だけのビジネスマンと、客回りに車を使うビジネスマンがいると思います。前者は朝晩しか車に乗らず、朝洗車をするビジネスマンが多くいるとは考えにくいので、この場合は夕方。一方で客回りに車を使うビジネスマンは割りとどの時間帯でも洗車に来る可能性があると思います。」



・・・とやり取りをしていたあたりで時間切れとなりました。スムーズに話せればもっと色々言えたかな、とも思いましたがやむなし。




② ClientはOn-lineで食料品や雑貨を売っている。顧客がウェブサイト上で購入をすると自動的にシステムにデータが送られ、倉庫から品物が自動的にトラックに積み込まれる。輸送システムは最適化されており競合他社ともコストは変わらない。Clientの売上高は$100M、競合他社大手は$200M。ここ3年Clientは売上高を伸ばしているにも関わらずNet lossに陥っている。原因を分析し解決案を提示せよ。





割と基本的ケースだったので、先ずはこんな感じでStructureを書きました。(汚くてすいません)コストの部分がまったくもってMECEじゃないのですが、口頭でVC/FCと言ってごまかし。







今回は売上が伸びているという前提だったのでコストの問題だろうというあたりをつけつつ、競合大手との比較で劣っている点、競合の収益や顧客の評価はどうか等等を質問していきました。が、結局COGS、Labor、固定費・Scale Economyはみな競合と変わらず。売っているモノもすべて競合と一緒、地域的な格差もなし(ただし競合のほうがカバー範囲は広い)。


このあたりで一瞬行き詰まりそうになったのですが、Operation・Distribution・Marketingの部分を全然聞いてないな、と気づきその話に行ったところ、結論としてMarketingがこのケースの肝でした。一人の顧客を獲得するのに$500/年のコストがかかる。Clientはこれまで一人あたり10回の買物をしていたのに対し、競合は20回が平均。1顧客あたりの売上はClietnは$50/人、競合は$30/人。この時点でClientはMarketingコストをカバーするだけ($50x10-$500=0)で収益を上げようがありません。なので畳み掛けて「これじゃ儲かるはずが無い。顧客は何故離れてしまっているのか、理由は分かっているんですか?」と質問、結局Websiteの出来が相当悪く「Ugly」とまで言われている、、という事実に行き当たり、一応Recommendationを出せる段階に。


最後は問題点のおさらいをし、Marketingコストを一部カットしてでもWebsiteの改善に投資すべき、後は輸送するカバー地域の違いによる収益格差の調査(競合はClientがカバーしていない地域で高収益を上げているということはないか、あればその地域に重点を置くことで売上アップ出来る筈、云々)と言って締めくくりました。


まだまだ改善の余地がありますが、来週何とかいい結果が出せるように頑張りますです。

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