2007年9月30日日曜日

9月を振り返って

明日から10月である。Fall A開始から1ヶ月が経ったが、渡米からは2ヵ月半、早くも自分がTuckで学べる期間の1/4弱が過ぎ去ってしまった。留学に来られた方は皆言っていることだが、本当にあっという間だ。いい機会なので、この1ヶ月を中心にこれまでの反省材料とTakeawayを考えてみようと思う。

1. 授業全般
自己採点は70点くらいだと思う。授業についていけないということはなく、グループも比較的順調(Easy goingな奴が集まっているだけかもしれないけど・・)に進んでいるのだが、何となく完全燃焼し切れていない気がする。正直言ってReadingのスピードも「本気で読んでいる」時の80%くらいしか出せていない感じだ。単に時間管理の問題といえばそれまでなのだが。。。何とか明日から気合を入れなおそうと思う。

夫々の授業からは非常に意味のある内容を学べており、その点に関しては大いにTakeawayありと言えるだろう。特に、DECSIで様々なケースから学ぶモデリングの技術と考え方、AGMで学ぶ分析手法の二つはこれまでに触れることのなかった領域で、今までの仕事を振り返ると「ああ、あの時このことを知っていれば」と度々思ってしまう。勿論、試行錯誤した経験があるからこそ授業で有り難味を感じるという面もあるのだが、体系的に知っていることの強みは大きい。

そう、自分で書いていて改めて思うが、「体系化」は大きなテーマだ。Accountingもしかり。


2. 英語
英語に関しては初めの1ヶ月で大いに苦しみ、少しレベルアップした感じはあるので、その点は収穫だろう。ここ1、2週間は停滞中だが(笑)、また次の階段を目指して頑張ってみたい。積極的にコミュニケーションをとって、分からなかったら聞き流さず、しつこく吸収していきたい。一番分からないのはちょっとした会話表現なので、その部分を伸ばすには話すしかないのだ。(ちなみに、日常会話はテレビでClosed Caption付で見ても分からないことが多い。単語はみな知っているのに。悲しい限り。)

ちなみに、今日は夕食をグループの一人(Joe)ととったのだが、こいつが最近先生役をしてくれることが多くて嬉しい。自分が何か言った際、言い回しがおかしいと指摘してくれるのだ。これは非常に勉強になるし、逆にちょっと言ったことが分からない時に聞いても丁寧に教えてくれるのであり難い。今日も会話の中で彼が「Cast a net」と言って、何それ?と聞いたところ、「ああ、直訳はそのまま網を投げるってことだけど、今はみんなに対して「返事待ちメール」を打つ、っていうことを比喩的に使ったんだよ」と説明してくれた。うーむ。言われてみれば分かるけど。笑 いずれにしても、貴重な存在である。

先日就職活動のレジュメを入力していて思った。英語を「母国語レベル」と言い切れる日は来るのだろうか。いや、きっと来ると信じて明日も戦うべし。

3. 就職活動
インターン獲得の為にいよいよ本腰を入れて動くことになった。これまで種々のCompany Briefingに出て雰囲気を掴んできたが、結論としてはNetworkingに頼って進めることになりそうだ。つまりコネである。言い方は悪いが、これこそTuckの名前をフルに活用して進めないといかんともし難い感がある。過去にインターンを獲得された方の話を聞いても競争はきわめて厳しく、そこに「1年働きたいんですけど。転職もしないんですけど」と乗り込んでいっても勝ち目はない。先ずは就職課のツテを頼り、その間自分で出来る限り案件を探していくほかなさそうである。

4. その他
ビジネススクールに来るメリットとして、企業や活動家の講演が頻繁に聞けることがある。英語の問題で聞き取れないこともあるのが残念だが、経験のある人の話はとても含蓄があり、これぞGeneral Management、という話を聞けるのが嬉しい。

先日も、Democratsのディベートと同日にNew Hamsphire州知事のスピーチを聞く機会があった。ハーバードでMBAを取り(残念ながらTuckではなく。。)、CEOとして一企業の建て直しをした経験を持つ方で、如何にPublic Sectorに民間の手法を、それも真っ当な方法で取り入れていくか、という話を分かりやすくしてくれ、非常にためになった。幾つか覚えている範囲で紹介すると、

・企業の建て直しで私がモットーとしたことは一つ、「売上がコストを上回っていれば会社は儲かる」ということ。ただし、このことをあらゆる側面から実践していくことが重要。
・知事として始めた仕事も、先ずはコストをどうやって抑えて州内の企業が利益を上げやすい環境を作るかが第一。この一環として、医療事務の電子化を全米でも高いレベルで実施した。州という単位でProfitableな環境を作るという発想は、基本的にCEO時代と変わらない。
・(どうして州知事になろうと思ったのですか?に対し)州知事なったのは昔からPublicの世界に興味があったから。やりたいことに挑戦しただけであり、端的に言えばリスクをとったということ。赤字企業のCEOになったのもリスクをとったことに変わりはなく、本質的な違いは「やりたいことをやった」という点にしかない。
・(学生にキャリアとして何を薦めますか?に対し)これから君達は様々な業界の一流企業に就職することになるだろう。是非大いに仕事をして、将来どのようなキャリアを求めるかどうかに拘らず、そこで自分を磨いてほしい。それが最も良い道。

すぐ記録しなかったせいで今ひとつニュアンスが出せないが、クリアカットですっと入るスピーチだった。知事のスピーチがTuckのホールで聞けてしまう、という事実に、自分のいる環境の素晴らしさを痛感する。

来週からもVisitorはひっきりなしである。是非どんどん参加したいと思う。

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