2007年10月12日金曜日

Curricular & Ex-curricular activities

久々にちょっと真面目な内容で。


1. 税効果会計

今週のAccountingの授業は殆ど税効果会計に費やされた。自分も正直よく分からなかったが、現時点の理解はこんな感じ。間違ってたら教えてください。


1) 会社として認識する税金は、GAAPに基づいて適正と考えられる基準に沿って計算されたIncome Before Taxに対して税率をかけて計算される。

2) 一方で、実際に支払われる税金は必ずしも上記の額と同一にならない。理由は(特にアメリカでは)投資を促進する為に税金の計算上は加速度償却を認めたり(これは短期的には節税)、貸し倒れ引当金を積んだ場合でもその時点では損金にはしない(これは短期的には増税)等が挙げられる。これらは短期差異*と呼ばれいずれ消えるのだが、この差を埋めるのが繰延税金という考え。



* 尚、Permanent difference(日本語分からず)というのもあり、これは例えば税金をかける主体者である政府が発行する社債の利息のように、そもそも税金を取られちゃ意味のない科目が対象。この場合将来戻ったりなんだりしないので、繰延資産・負債としては計上しない。

3) 従って、何かの理由で税金額が会計上の計算と異なった場合、

  ① 節税=将来その分払う=繰延税金負債
  ② 増税=将来その分戻る=繰延税金資産


  を計上することになる。

4) ①であれば実際に繰延べた税金を払う時、②であれば戻りが発生する際に夫々反対の仕訳をすることでB/S上から消える。

ってなところ。ついでに昔話題になった銀行の繰延税金問題に関するサイトを色々見てみた。繰延税金資産って引当金のように判断を伴うものから生ずるので、引き当てた額が正しいかどうか、将来戻る可能性があるかどうか、によっては資産として無意味になってしまう。銀行の場合は自己資本比率の分子の定義に繰延税金資産が含まれているのであれだけの問題になったけど、一般企業の場合でも確かに影響はありそうな気がする。


ちなみに授業で扱ったDellのケースでは、日本でも話題になったバッテリー発火の問題で2006年8月にリコールをしてて、実は2006年2月に公表された決算書をよく読むと巨額の「Sale return allowance」が計上されていることが繰延税金資産の項目から読める・・・ということを教授が熱く(かつ楽しそうに)語っていた。会計上問題があるという訳ではなく、Ethicalな問題として「お前らバッテリー燃えるの知ってたんじゃないの?」という証拠になる、という議論。ソニーはどうだったんだか誰か知ってますか?(バッテリーはソニー製)


2. Be your own CEO
Visitorに面白い人が来た。何社も会社を渡り、今はExecutiveの人材派遣?みたいな会社を設立して社長をやっているらしい。題材はタイトルの通り、如何に自分自身という素材を(あたかも会社であるかのように)ManageしValueを上げていくか、というテーマ。月並みな内容とも思えたが、聞いてみたらプレゼンも上手で非常に面白かった。

その中でInterviewでの第一印象に就いて面白いExerciseがあったので紹介します。知らない人にやってみてもいいかも。

Step 1. 以下の単語を20秒見る。

Bed
Night
Dream
Relax
Awake
Nap
Rest
Eat
Slumber
Snooze 

Step 2. 上記を隠し(実際にはプレゼンでスライドが代わる)単語を出来るだけ思い出して書く。

結果はどうでしょうか??

このExerciseのポイントは、人がどう印象付けられるかということ。多くの学生が思い出せたのはBed、Eatの二つだったのだが、理由は明白で、Bedは一番初めの単語だから、Eatは一つだけ別のカテゴリーの単語だから(ほかは皆寝ることに関連)。更に面白いのは、多くの学生が「Sleep」を書いていたこと。実際自分も書いちゃいました。笑 ここからのTake awayは、全体としてのテーマが印象として残る、その時の「言葉」は必ずしも自分が言ったものと同一とは限らない、ということ。この例で彼は「Say important thing first. Try to be different. Create your story to empashize what you really mean.」という結論を華麗に説明しており、非常にImpressiveだった。



3. ピュリツアー賞Journalistとのランチ

今日(11日)、Wall Street Journalで2度ピュリツアー賞を取っているというJournalistがVisitorとして訪れ、スピーチをした。自分は運良くランチのLotteryにも当たったので、スピーチ後参加。さすがに話は上手で、数字を上手く織り交ぜながら今のアメリカの状況、特に大統領選挙の話題に就いて語っていく。

ランチの際、折角なので「今の日本の状況をどう思うか?個人的にはアメリカは政治と経済が密接で、それ故政治への興味もきわめて高いと思う。一方で日本では漸く経済が上向いてきたところだが、企業の自主努力によるところも多く、最近ではPrime Ministerも辞任したりして国民の政治に対する期待感は余り高くないと思っている。」と(こんなにサラサラと聞けてないけど)聞いてみた。彼の返答は、「アメリカで政治が経済を牛耳っているという訳ではないのだが、少なくともアメリカの国民は自分の給料が下がるような政策があればすぐに政治家に訴え、経済の世界から政治の世界へのアクセスが良いということは言えると思う。」というものだった。確かに僕らが不満があっても政治家に直接訴えたりはしないし、それを政治家が反映してくれるかというとそこまでの期待感はないなぁ、とちょっと納得。

逆に「日本の状況は正直よく分からない。一方、経済という面で、日本は中国を脅威だとは思っていないのか?」と質問されてしまった。とりあえず「むしろマーケットと捉えているケースが多いと思う。技術面では日本が優位に立っているとの認識がまだまだあると思うし、その点で言えば中国の技術力が日本を完全に凌駕するようになれば、間違いなく脅威になるはず。今は伸びるマーケットとして、安い労働力を使える場所として、ポジティブな認識を多くの日本人が持っているのでは」と答えてその場をしのぐ。一応「Interesting」と言ってくれたけど、正直稚拙な答えで普段から余りこういうことを考えていない自分にちょっと反省。(学生によっては質問リストを作ってきている奴もいた。えらい!)

もうちょっと書きたいことがあったのだけど、さすがに眠くなってきたので、この辺で失礼しまっす。

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